ま、要するに儲かっていないんです。

新品種登録といえば、「夢の印税生活!」みたいな妄想も、なかったわけではない。甘い考えだ、尻が青かった、と言われれば、その通りかもしれない。

 

果種協からもらう金から、農水省に払う登録料と審査料を差し引くと、いまだに赤字という状況を、どの農家が理解してくれようか。

赤字金額もさしたることはないから、このままでも良いんだけど(有名になったから、十分にモトは取ったし)、でも、ね。

自分も新品種登録となれば、いいお小遣いになるとは思っていた。毎月飲み行けるかな、とか、毎年子供をディズニーランドに連れて行って、ホテルにも泊まってきちゃおうかな、とか、そんなことを考えていた。

 

ま、穂木の頒布である程度のお金は取れているから、純粋に赤字ではないんだけど、まあこれもそのうちなくなるだろう。

だいたい、果樹の種苗会社がどれだけ信用できない存在かも、育成者の立場になって分かったことだ。